猫梟合宿~遊園地にて~
「『頂の景色』は…?」
梟谷グループ+烏の合同合宿後、冬のスウィ~ト☆メリクリ的な想い出作ろうぜ!こと、
木兎のイツモド~リ☆バアタリ的な思い付きで、遊園地に向かうことになった御一行。
とはいえ、(現実的な意味で)夢の国へ飛んで行けるほどの余裕があるわけもなく、
地に足がついた腹黒智将&狡猾参謀達の進言により、近場で入場無料の場所に決まった。
本拠地へ帰る道すがらに途中下車(停車)、JR桜木町駅からまずはロープウェイに乗り、
夕焼と宵闇が色を交わし合う空の中、運河の上を遊覧飛行。いきなり大アトラクション!
ふわふわ浮遊気分のまま遊園地の敷地内入ると、いの一番に観覧車乗り場へ向かった。
「あー、俺、木兎と同じカゴだけは勘弁な」
「業務時間外ですので、俺も遠慮致します」
クリスマス目前の、日没後。遊園地だけでなく、街中が美しい光に包まれるこの時期は、
観覧車への待機列も、結構な人だかり…他のたくさんのお客様方に挟まれるように、
木兎、日向、影山、研磨、黒尾、赤葦の6人が、ひとかたまりになって並んだ。
その直後、しんがりを務めていた黒尾と赤葦が、遠い目をして別カゴを申し出た。
「えー何で何で!?俺は木兎さんと一緒がいいです!すっっっっごぃ楽しそう!!」
「おーおーおー!可愛い弟子めっ!15分間、俺と一緒に空中散歩、楽しもうぜ!!」
かたまりの最前列に陣取っていた脳内遊園地コンビは、肩を組んでウェ~イ!
ゲッソリうつむく最後尾の二人を、心底不思議そうに眺めた。
「そのテンションを15分…何の苦行だよ」
「さっきの3倍…心情的には300倍ですね」
ロープウェイには、猫梟の4人で乗ったが、まさに木兎フィーバータイム。
かなり耐性がある方だとはいえ、狭い密室に閉じ込められた中、大音量のヘイヘイヘイ…
二人は完全に『木兎酔い』状態に陥っていた(イヤホン&ゲーム逃避の研磨は無事)。
何ならもう、その辺のベンチでゆっくり座って待っていたかったのが本音だが、
爆走するジェットコースター共を追いかける形で、つい、そのまま列に並んでしまった。
「できるだけ、穏やかに過ごしたい」
「そもそも、遊園地が苦手なんです」
家族サービスに奔走した、日曜夕方のおとーさんみたいな、くたびれ感。
そりゃそうだ。そもそも、合宿明け。忍耐力も超過勤務続きの、疲労困憊ぶりである。
そんなご愁傷様な引率組を後目に、研磨はやや大きく一歩進むと、キッパリ断言した。
「じゃあ、俺も、翔陽と一緒で」
「やったぁ!俺も研磨と一緒がいい!!」
「よっしゃ!孤爪ナ~イス!!」
え、まさかの…ソッチ!?
黒尾と赤葦が目を見開いて驚く中、脳内墓地コンビと同カゴだけはイヤと、断固拒否。
それなら、人数のバランス的には、自分は後ろへ…と振り向きかけた影山を、
研磨はグッと前に押し出し、淡々と質問を繰り出した。
「影山。歴史、好き?」
「寺も神社も、興味ないッス」
「地理は?」
「鳥居みたいな色の点数でした」
「じゃあ、古文は?」
「お経との違い、あるんスか?」
それなら、脳内遊園地組をオススメするよ。
15分間、横浜の歴史地理、建築考察うんたらかんたら読経を、延々聞き続ける度胸が…
「ぜひ孤爪サンと一緒に、ポップコーン食いながら、夜景を楽しませて下さい!!!」
自分も、年越し蕎麦よりクリスマスケーキ派なんで、ぜひソッチ…モテ系側のカゴを!!
さぁ、さぁ!俺達の番ッス!4人でスウィ~ト☆な遊園地おデ~ト、満喫しましょう!!
影山は後ろには目もくれず、孤爪の腕をガッチリ組み、木兎達とカゴに乗り込んだ。
「脳内墓地…外人墓地の考察でもするか?」
「非モテ系ですが…草餅、いかがですか?」
ポツンと取り残された二人は、顔を見合わせ苦笑い。
係員のお兄さんに促されるまま、広々としたカゴの真ん中に収まった。
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猫梟合宿~遊園地にて~
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